家族信託Q & A

信託された金銭については相続対象になりませんか? 銀行はしっかり対応してくれるのでしょうか?

2022/07/25

ご質問

信託された金銭については相続対象になりませんか?
銀行はしっかり対応してくれるのでしょうか?


回答

ある財産について信託が設定された場合、その財産は財産を持っていた本人のものではなくなり、本人は代わりに「受益権」という権利を持つことになります。
金銭について信託を設定した場合には、本人は(原則的に)金銭を持たなくなる代わりに同じ価値を持つ受益権を得ることになります。
このため金銭自体は相続の対象とならないことになります。
一方で、本人が死亡した場合に受益権がどうなるか、金銭がどうなるかということについては信託契約によってあらかじめ決めておくことができます。

また、銀行における対応については、金銭を預かっている受託者が行うことになります。
基本的には受託者が銀行に対して行った出入金指示に従って銀行が出入金を行います。
本人が死亡したときに銀行口座が凍結されないかを危惧される方も多くいらっしゃいますが、契約上は凍結されることはありません。

但し、家族信託に不慣れな金融機関を使ってしまうとオペレーションが確立しておらず、誤った対応を取られてしまうおそれもありますので、受託者名義の口座(信託口口座)を作る際にその銀行が家族信託に慣れているのかを確認しましょう。

ページ最上部へ