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事例紹介

賃貸物件に対する認知症対策としての信託 と 自宅に対する共有を避ける相続対策としての受益者連続型信託

2020年07月10日

本件の特徴

1)アパート経営を維持するための賃貸物件に対する認知症対策

2)受益者連続型信託の設定により自宅の共有を回避し相続対策を図る

3)ニーズが異なる複数の不動産において信託契約書を二本作成

 

ご相談内容

 

札幌にご在住の三女(K様)より、施設にご入所中のお父様(T様)所有のご自宅と賃貸アパートについて信託のご相談がありました。ご自宅は現在空き家であり、K様がT様に代わって管理を行っている賃貸アパートの収益でT様の施設費用を支払っている状況でした。家族構成はT様の奥様がすでに他界していて、お子様はK様のほかご長女、ご次女がいらっしゃいます。

 

お客様のニーズ

 

T様が万一認知症になったとしても、アパート経営に差しさわりがないようにしておきたい

アパートは管理をしてくれているK様に引き継がせたい

・自宅については姉妹3人で分けたいが、共有になることは避けたい

 

手続きの流れ

 

今回はアパートとご自宅とでニーズがそれぞれ違いましたので、信託契約を2本としてきめ細やかに対応することとしました。

 まずアパートについては、T様の施設費用をアパートの賃料収入で賄っていることもあり、T様の手元にアパートを残しながら安定的に経営していく必要がありました。適宜のタイミングで売却することも可能とし、その場合であっても売買代金を信託財産として信託を継続することによってT様の生活資金を確保するようにします。そこで、委託者及び受益者をT様、受託者をK様として、T様が亡くなったタイミングで信託は終了し、K様に権利が帰属するというシンプルな信託を設定しました。

 自宅はどのタイミングで処分をするのかということが不透明であり、ただ相続財産としては姉妹3人でわけたいというニーズもあったので、委託者及び受益者をT様、受託者をK様としたうえで、T様が亡くなった場合には2次受益者として姉妹3人がなる受益者連続型信託を設定しました。これによって、ご自宅を共有とはせずに姉妹3人でその受益権を分け合うことができます。また、タイミングが合えばT様の相続が発生する前に売却をし、その後はその売買代金を信託財産としてT様のために活用することができるようにもしました。

 

地目変更

 

今回、対象となる不動産の中には登記地目が「畑」となっている土地が含まれていました。法律上、原則としては「畑」を信託することはできません。ただし、現状は畑として使用されてる土地ではなかったため、登記地目を現状に合わせて「畑」以外とすることで信託の設定ができるようになりました。地目変更については土地家屋調査士の業務になりますが、弊社では提携の土地家屋調査士がいますので安心してお任せください。

 

既存抵当権の抹消

 

 抵当権等の担保設定がされている場合には、信託を設定するにあたっては担保権者の理解が欠かせません。しかし、今回のケースではすでにその債権は完済され抵当権が残っているだけの状況でしたので、抵当権を抹消する対応で済ませることができました。完済からやや時間が経っていたため、一部書類の再発行等を金融機関に求めながら手続きを進めました。完済して抵当権抹消書類を金融機関から受領した場合には、なるべく早めに済ませることも重要になってきます。

 

最後に

 

共有となることを防ぎながら相続人に平等に相続させることができる信託の特色を生かした今回の事例でした。信託設定に伴う前提の整理もまるごと安心して弊社にお任せください。

 

サービスの詳細については、以下よりお問い合わせください。

TEL.011-557-8914

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