家族信託Q & A

信託監督人が介在しない際、家族間のみで信託契約を締結し管理する場合、考えられる問題はどのようなことがありますか?

2021/10/11

こんにちは。

つなぐ相続アドバイザーズ取締役 弁護士の荒木です。

今回は、みなさまが気になってらっしゃるご質問をご紹介したいと思います。

ご質問

信託監督人が介在しない際、家族間のみで信託契約を締結し管理する場合、考えられる問題はどのようなことがありますか?


回答

家族信託の契約当事者は、委託者と受託者であり、その二者のみ(委託者が受益者を兼ねる)で締結し、運用することで基本的には問題はありません。前提としては、委託者と受託者との間に信頼関係があり、受託者が受益者(多くの場合は委託者と同一)のために信託事務を遂行することが求められます。
 

信託監督人は、受益者に代わって受託者を監督し、受託者に不正行為があるような場合にはその是正を求めるような立場です。信託契約が複雑なものであったり、受益者の認知能力が不十分であったり、受益者と受託者との人間関係が確実なものではなかったりするような場合には、受益者の受託者を監督する役割を保管するものとして信託監督人が選任されることがあります。
その場合であっても、受託者が誠実に信託事務を行っている限りにおいては特段の問題は発生しません。受託者が不正行為に及んだ場合において、受益者による監督が不十分になったとき、信託監督人が存在しないと監督ができないことになり、不正行為が是正されないリスクが顕在化する場合があります。具体的に考え得ることの代表例としては、受託者が信託財産を横領(着服)したような場面が想定されます。

 

 

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