家族信託Q & A
遺留分侵害額請求ってどんな制度ですか?
2022/10/03
ご質問
遺留分侵害額請求ってどんな制度ですか?
回答
相続人に相続される最低限度の財産は法律上で守られています。
例えば、あなたのお父さんが亡くなった後、「遺産はすべて愛人に遺贈する。」という内容の遺言書が見つかったらどうしますか?
もちろん、愛人に遺産がいってしまうことを認められるならいいでしょう。
しかし、大切な思い出の詰まった品も、コツコツ貯めてきた預貯金も、今住んでいる家までも持主が父親の愛人になってしまうとしたらどうでしょうか。
このように遺言などで多くの財産を得た人に対して、相続人からその一部を取り戻せる場合があります。
この制度を遺留分侵害額請求といいます。
遺留分とは、相続人に法律上確保された最低限度の財産です。
亡くなった人が遺言を作って別の人に財産を分けたような場合であっても、相続人はその中に遺留分を持っていると考えられています。このため、相続人は財産を受け取った人に対して、遺留分を戻すように請求することができる場合があります。
この遺留分は相続分の2分の1とされています。このため、配偶者が亡くなった場合で、ご自身以外に全財産を渡す旨の遺言書があった場合、配偶者はその4分の1を取り戻すことができます。
例えば、これが1億円であった場合、遺留分侵害額請求を行わなければ1円も受け取れないところ、行えば2500万円を取り戻すことができることになります。
相続で泣き寝入りする前に遺留分侵害額請求という手段を検討してはいかがでしょうか。
※弊社では「遺留分侵害額請求サポート」は取り扱っておりません。
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