家族信託Q & A
私は現在70代なかばです。周囲の勧めもあり家族信託を考えていますが、利用するにあたって何から考えれば良いですか?
2023/01/16
ご質問
私は現在70代なかばです。周囲の勧めもあり家族信託を考えていますが、利用するにあたって何から考えれば良いですか?
回答
家族信託の特徴の一つとして、委託者の受託者の信託契約により成立するということが挙げられます。言い換えると、財産の管理を任せる側(委託者)と任される側(受託者)がお互いに納得をして約束を交わす必要があります。
家族信託の利用に関して当社にご相談いただく内容としては9割が受託者の主導による検討であり、1割が委託者の主導による検討です。
受託者の主導による検討については、大半が既に親から通帳の管理を任されているなど、既に実質的に受託者による財産の管理が始まっているため、これを信託契約書に落とし込むことで家族信託の利用が始まります。
一方で、委託者の主導による検討については、現状まだご自身で財産の管理をされていることが多く、受託者となる子にとっては財産管理を任されるなど寝耳に水ということもあります。このため、家族信託の利用に際してはお一人で検討を進めるのではなく、財産の管理を任せたいと考える受託者候補の子と一緒に考えることをお勧めしています。
また、家族信託を設定すると、原則的にはすぐに受託者による財産の管理が始まります。自宅等不動産については、これまで通り自宅での生活も続き家族信託の利用による大きな変化を感じませんが、預金については家族信託をすることによって受託者が管理をする信託口口座に預金が移るため、委託者の方が長年貯めてきた通帳の残高が大きく減少することになります。信託した金銭は、消えてなくなってしまう訳ではありませんが、通帳残高の減少という目に見える変化に不安を感じる方もいらっしゃるため、この点制度の内容を理解しながら利用を検討する必要があると言えます。
◇◇その他、家族信託に関するQ&A◇◇
Q.家族信託とは?
Q.委託者、受託者の年齢層について教えてください。